人間は誰でもが、人に良く思ってもらいたいと演じているものです。しかし、これが程度を超えてしまうと反感をまねいてしまいます。

一期一会という言葉がありますが、一度の出会いであれば「猫かぶり」はバレることは少ないのですが、二度目となるとバレる確率は倍増します。人間の出会いは、一度会った程度では、余程の印象がなければ忘れてしまい出会いにはなりません。もう一度会いたいと思って、機会を作り再開をし、やはり印象が同じてあれば安心します。しかし、この印象が前回と同じであれば普通の出会いで、こちらから三度目の誘いはありません。二度目の出会いで、更に関心が高まれば三度目の出会いを作ります。これで本当の出会いが生まれます。会うたびに、その人の人柄や魅力に触れていくことで心が引かれていくのです。

これが異性であれば「猫かぶりを演じる」にも、「相手の本性を見破る」にもお互いに力量のいるところとなります。俳優でもあれば、演じることが日常生活に染み込んでいますが、素人では長時間努められるものではありません。しかし、恋心を持ってしまうと、これを見破ることが難しくなってしまいます。女性の身振りや言葉を悪くはとらずに、良い方、良い方にと解釈してしまうからです。人間の本性は本人だけしか分かりませんが、それを他人に見せびらかす必要はありません。相手が心地よい気分で接することができる程度の猫かぶりはかえって女性としての身だしなみともいえます。自己中心的な猫かぶりでなく、相手の気持ちを考えた猫かぶりなら、むしろその人自身の長所にもなりえると思います。周囲を思いやりながら自分を演じられる、世渡り上手な女性を目指したいと思います。